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With
you on a cold day
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人類は新天地を求めて、宇宙へと飛び出した。 第二十五次移民船団『マクロス・フロンティア』巨大都市型移民船アイランド1は、人々が住まう居住艦を従えて、たくさんの人と夢と希望を載せて、安住の地を探して漆黒の海を渡る。
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「気象管理システムで不具合発生?」 当直でブリッジに詰めていたミーナは、飛び込んできた情報に思わず声を上げた。フロンティア船団の天候は、全て細かく管理されており、雨が降るタイミングはもちろん、気温の上昇や下降も船団内で暮らす人々の体の負担にならないように、なだらかに変化するよう調整されていた。つまり、地球で暮らしていた時のような、予告のない突発的な気候変動など、あり得ない。むしろ、そんな時代を知る人間の方が、少ないだろう。 「…原因は調査中ねぇ…」 ブリッジ内のレーダーを確認するが、バジュラを始めとする不審な動きをする飛行物体などは、索敵範囲内には見えない。緊急発進をする必要がなさそうなことに、ホっと胸を撫で下ろしつつ、小さく唸った。つまり、外部要因での不具合ではない? 「不具合は、どこに出てるのかしら?」 雨が延々と降り続けるのか、それとも突風が吹き荒れるのか。どちらにせよ、荒天という物と縁遠いフロンティア市民には、辛い一日となるだろう。 「…気温制御システムの障害…」 暴風雨が吹き荒れるよりマシだろうか。だがな、とミーナは唸った。高温でも低温でも、限度を過ぎれば命に関わる。 「大事にならなければ良いけれど…」 恐らくこの場にラム・ホアがいたら、大声で怒られていたかもしれない。そう、当直の時の何気ない願望は、フラグとなることが少なくないのだ。人によってはジンクスを信じて、当直時の食事にも気を使う。特段、フラグクラッシャーではないミーナは、果たして交代時間まで何事もなく過ごすことができるだろうか。 「大丈夫、きっとすぐに直るわ」 人知れずフロンティア市民の平和を守る自分たち同様、気象管理センターには様々な技術スタッフたちが詰めているのだ。そう、今頃気象管理センターは上を下へのおおわらわで、復旧に勤めているに違いない。そして、きっと人々が起き出す前には、何事もなかったかのように無事に朝を迎えられるだろう。何しろこれまで一度も、重大なインシデントを出したことがないのだから。 「さぁ、私は自分の仕事をしましょう」 ミーナは気合いを入れ直すように呟くと、改めて全てのレーダーを確認するのだった。
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隣で反応弾が炸裂しても寝ている、と評されるアルトだが、妙な肌寒さを覚えて体を起こした。 「…さむ…」 タンクトップにハーフパンツという真夏スタイルで、タオルケットは足元で丸まっているのが常のアルト。だが、今日は珍しくタオルケットに包まれたまま、目を覚ました。しっかりタオルケットを着ているのも驚きだが、それでも尚寒いと感じることにアルトは首を傾げた。 「…まさかミシェルのヤツ…」 寝苦しくなって、空調の温度を下げたのだろうか。いやそれにしても、とアルトは上段ベッドで眠っているだろうミハエルを、睨み付けた。 「下げ過ぎだろう…」 常識はないのか、とアルトは呟いて、カーテンを開けた。刹那、冷気が一気に流れ込んでくる。 「寒っ!」 アルトはタオルケットを羽織り、ベッドから這い出した。タオルケットを体に巻き付けても、まるで肌を刺すような冷気が突き抜けてくる。 「これは、幾ら何でも…」 どんな風にパネルを操作したら、こんな低温が設定できるのだろうか。ルカに裏技を聞いたのだろうか、と訝しみながら、アルトは空調の操作パネルの前に立ち、そして思わず目を丸くした。 「はぁ?何だこれ…」 思いの外大きな声が漏れ、シャ、とカーテンの開く音が室内に響いた。 「どうした?姫」 姫じゃねぇ、とアルトが律儀に返すと同時に、室内に非常灯が灯った。
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見事にフラグの回収をすることになったミーナは、艦長であるワイルダーを叩き起こすべく、非常連絡通話ボタンを押した。同時に、艦内の全てが非常電源に切替わったことを確認。 気象管理センターからの情報によると、気温コントロールシステムの不具合により、フロンティア船団全体の気温維持ができなくなったらしい。センターは、これ以上の放熱を避ける為に、天蓋を閉じることを決定した。だが、気温の急降下を食い止めることはできたが、それでもジリジリと下がり続け、遂に人々が起きる時刻となったのだ。 そして、悲劇が起きた。 「フロンティア船団内で大規模停電ですって?」 ミーナによって叩き起こされたのは、ワイルダーだけではない。ラム・ホアにモニカはもちろん、ボビーやキャシーも慌ただしく非常灯に照らされたブリッジへと駆け込んできた。 「順を追って説明します」 ミーナはタブレットを手に取ると、まず気象管理センターから気温を制御するシステム不具合を知らせるメールが届いたこと、そして三十分置きに進捗情報が発出されていたが、回復の兆しが見えないことを説明する。 「なるほど、外は極寒なのね」
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